◆家づくりのコラム:収納について

 

人が生きていくためには、とても多くの物が必要になります。

そのために、住まいにはそれらの物をしまっておくための収納を設ける必要があります。

普段、何気なく使用している収納ですが、その種類は計画する場所やしまう物によって様々な種類に分けることができます。

今回は私たちの生活に無くてはならない住まいの基本的な収納の種類と役割についてお伝えします。

 

 

 

住まいの収納とその役割とは?

 

一般的な住宅に計画される収納の種類と、その役割について確認してみましょう。

 

・クローゼット

 

個室や寝室に設置される収納のことを言います。

奥行きは一般的に450~100mm以下に設定され、折戸等の間口を全て開口できる扉と組み合わせ、扉を開くと収納の内部が全て確認できるように設計されることが多いです。

内部にはハンガーパイプや中段、上段、引き出し等を設けることで、無駄なスペースをなくし、使いやすくなります。

主に衣類や雑貨を収納します。

 

・押入れ

 

主に和室へ設置される収納のことを言います。

間口は約1800mm、奥行きは約900mmで設計されることが多く、部屋からは襖で仕切られる形式となります。

内部には中段や枕棚を設けることが一般的です。

主に衣類や寝具、雑貨を収納します。

 

・ウォークインクローゼット

 

歩いて入ることができる奥行きのあるクローゼットのことを言います。

その多くが中央に通路を設け、壁面に沿って収納棚やハンガーパイプを設置した形状になっています。

クローゼットとしての広い間口が取れない場合でも、出入口のスペースを確保するだけで収納が計画できることや、カビが発生しにくい特徴があります。

主に衣類や雑貨を収納します。

 

・ウォークスルークローゼット

 

出入口が2つあり、通路兼収納スペースとして使われるクローゼットのことを言います。

個室や寝室だけではなく、浴室周辺に設ける場合は、タオルや生活用品の収納に役立ち、キッチン周辺に設ける場合は、食品庫としても活用することができます。

上手くプランに取り入れることで、家事動線や生活動線の円滑化や、通路の有効活用に繋がります。

 

・シューズインクローク

 

玄関付近に設けられる、靴のまま内部に入ることができるウォークインクローゼットのことを言います。

玄関に置いておくと邪魔になるけれど、玄関の土間に置いておきたいものを収納するのに役立ちます。

靴や傘はもちろんですが、自転車や、三輪車、ベビーカー、アウトドアグッズ、コート等が収納対象になります。

 

・納戸

 

物を収納するための部屋のことを言いますが、建築基準法上で居室としての基準を満たす採光が確保できない部屋も納戸として表記されます。

サービスルームと表記されることもあります。

 

・パントリー

 

キッチンの付近に設置される食品庫のことを言います。

キッチン自体の収納スペースが少ない場合や、キッチン自体の収納が足りない場合でもキッチンをすっきりと片付けることができます。

食材ストックの保管や、災害時の備蓄庫としても役立ちます。

 

 

・床下収納

 

床下のスペースに設置される収納スペースのことを言います。

600mm×600mmの大きさで設計されることが多く、高基礎の場合は床下の高さを利用して収納スペースとすることもあります。

保存食や、漬物、梅酒、大掃除用具等の頻繁に使わないものを保管するのに役立ちます。

床下収納の多くは、床下の点検口として活用されます。

 

 

・小屋裏収納

 

屋根裏を利用した収納スペースのことを言います。

出入りには、はしごを使うことが一般的ですが、階段を設けることもあります。

天井高が1400mm以下で作られ、季節のものや思い出の品などの使用頻度の低いものを収納しておくのに役立ちます。

 

・埋め込み収納

 

壁の厚みを利用した収納スペースのことを言います。

奥行きが200mm以下となることが多いため、薬やトイレットペーパー、文具等の厚みの小さいものを収納するのに役立ちます。

構造に影響のない壁に計画することになるため、設置できる場所が限られます。

 

 

収納をより活用するために

 

住宅に計画される収納には、様々な種類があることをお伝えしました。

住まいに設置される様々な種類の収納を活用するためには、以下のことを計画段階で考慮しておく必要があります。

 

  • なんとなく計画するのではなく、何をどこにしまうのかを明確にして計画する。(収納する物が大きい場合、寸法も含めて計画しておくと安心です。)
  • よく使うもの、必要に応じて使うもの、何かあった時に使うもの等、使う頻度に応じて収納スペースを用意する。
  • 必要に応じて飾る収納も計画する。

 

収納が最大限に活用されるために大切なことは、使いやすく、しまった物を忘れない収納であることです。

収納スペースが多ければ良いということではなく、しまいたい場所にしまいやすい収納があることが大切なのです。

収納を計画する際には、もう一度自身の持ち物や生活スタイルを見直す必要があります。

その上で使いやすく、暮らしに寄り添った収納計画ができるといいですね。

◆ 執筆者プロフィール ◆

satou_san

ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。