◆家づくりのコラム:窓まわりについて

採光と遮光をコントロールする 住宅の窓まわりのお話し

 

 

 

 

住まいの窓まわりには、カーテンをつけようか?それともブラインド?どっちにしよう?と悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。

窓まわりに設置するカーテンやブラインドは、快適な生活に欠かせないもので、商品のバリエーションも豊富です。

今回は、そんな窓まわり商品の種類や特徴、選び方について解説します。

暮らし方や住まいに合ったものを選ぶための参考にしてみてください。

 

 

窓まわりインテリアの種類

 

住宅の窓まわりに設置される商品の種類と特徴を解説します。

 

■ カーテン

 

窓まわりの目隠しやインテリアとして、最もスタンダードなのがカーテンです。

一般的に、カーテンレールを設置し、ドレープという厚手のカーテンと、薄手のレースカーテンを組み合わせて使います。

この使い方組み合わせをダブルカーテンと言い、左右にスライドさせて使います。

 

カーテンのメリット

  • お手入れがしやすい(家庭で洗濯できる商品も多い)
  • 入手が簡単
  • 価格帯が幅広く、予算に合わせやすい
  • 組み合わせや色柄のバリエーションが豊富

 

カーテンのデメリット

  • 水廻りは汚れやすく不向き
  • カーテンを引いた際に、どうしても左右にカーテンだまりの出っ張りが出てしまう
  • 狭い部屋の場合はカーテンだまりが邪魔に感じたり、圧迫感を覚える
  • 小窓の場合カーテンだまりで窓がふさがれるので不向き

 

カーテンは、色みや材質によって圧迫感を軽減させることもできるので、工夫して商品選びをして、デメリットをカバーできるといいですね。

 

■ ブラインド

 

ブランドは、複数のスラットと呼ばれる羽根が組み合わさることで出来ています。

スラットの材質や、幅によって様々な雰囲気を演出することができます。

木質製、アルミ製、樹脂製が一般的で、ヒモでスラットを上下に操作して使います。

 

ブラインドのメリット

  • カーテンと比べてスッキリした印象になる
  • 簡単な操作で開け閉め、採光、視線の遮り方を調整できる
  • スラット一枚一枚交換ができるため、長く愛用できる
  • 水廻りから居室まで幅広く設置できる

 

ブランドのデメリット

  • ホコリが付着しやすく、お手入れしづらい
  • サイズが大きくなるほど開閉操作が重くなる
  • 比較的高価

 

特に濃い色のブラインドはホコリ等の汚れが目立つので、市販の掃除用品を使って小まめに汚れを除去することを習慣にしたいですね。

ブラインドのある生活に慣れると、採光の調整がしやすいため、快適な毎日に欠かせないものになります。

 

■ 縦型ブラインド

 

普通のブラインドが水平にスラットを並べているのに対し、スラットを垂直に並べたブラインドのことを言い、バーチカルブラインドとも呼ばれます。

布製などやわらかい素材で作られることが一般的で、ヒモでスラットの角度を調整して操作します。

 

縦型ブラインドのメリット

  • ブラインドに比べて軽量
  • 出入りが頻繁な掃き出し窓でも使いやすい
  • カーテンに比べてスッキリとした印象になる
  • スラットが垂直なので汚れやホコリが目立ちにくい

 

縦型ブラインドのデメリット

  • 軽いため風でヒラヒラと動いてしまう
  • 洗濯はしにくい
  • 断熱性や、遮音性はあまり期待できない

 

やわらかく、軽量で、安全なのが縦型ブラインドの良さですが、網戸にするとヒラヒラとなびいてしまい、部屋の中が丸見えになってしまうことも。

設置場所や、窓の使い方と合わせて検討できるといいですね。

 

■ ロールスクリーン

 

上部で巻き上げられた生地を、スクリーンのように引き出して使います。

ヒモを手繰って上下させるコードタイプと、本体を引っ張って操作するスプリングタイプがあります。

ロールスクリーンは、窓まわりだけではなく、空間の間仕切りや目隠しとしても使用されることがあります。

 

ロールスクリーンのメリット

  • 使用時も収納時も出っ張るものが少ないので、窓周りがとてもスッキリする
  • 比較的安価
  • 軽い
  • 洗濯できる商品はお手入れが簡単

 

ロールスクリーンのデメリット

  • 採光の加減を調整するのが難しい
  • 開く、閉じる操作しかできない

 

ロールスクリーンは、レースカーテンのようなの機能がないため、型ガラス(くもりガラス)と併用すると便利です。

 

■ ローマンシェード

 

ヒモの操作で、生地を水平にたたんだり、広げたりしながら上下に昇降させて使用します。

 

ローマンシェードのメリット

  • 収納時の布だまりが目立つため、豪華な印象になる
  • カーテンの生地を使って作ることができる
  • カーテンだまりが左右にできないため狭い部屋や小窓にも向いている

 

ローマンシェードのデメリット

  • 窓の上部にカーテンだまりができる
  • 大きい窓の場合操作が重くなる
  • 開く・閉じる操作しかできない

 

カーテンと同じ生地が使えるメリットから、掃き出し窓にカーテン、小窓にシェードという使い方をするとインテリアに統一感を持たせることができます・

目隠しの効果がありませんので、型ガラスやレースカーテンと併用して使うことが一般的です。

 

 

■ プリーツスクリーン

 

プリーツスクリーンは、生地を水平にたたんだり、広げたりしながら上下に昇降させて使用します。

基本的なの方式はロールスクリーンやシェードと同じですが、折り目がプリーツスカートのような蛇腹形状になっています。

六角形のハニカム形状を組み合わせて作られたハニカムスクリーンもあり、軽い和紙素材などが一般的です。

 

プリーツスクリーンのメリット

  • 収納時に窓上にできる布だまりがローマンシェードに比べてコンパクトですっきりとまとまる
  • 上下で採光の割合を調整することや、レースカーテンとしての役割を果たす効果がある
  • 空気層ができるため、断熱効果に期待できる

 

プリーツスクリーンのデメリット

  • 慣れるまで操作がやや難しい
  • 比較的高価

 

窓自体の断熱性能が低い場合、窓自体に結露が発生しやすくなりますので、プリーツスクリーンを設置する窓の断熱性も確認しましょう。

 

 

エレガントな印象なら人気のローマンシェードがお勧めです♪

 

窓まわり商品の選び方5つのポイント

 

窓まわりに設置するインテリアを選ぶ際、知っておきたい5つのポイントをお伝えします。

 

1.部屋の雰囲気から考える

 

カーテンやブラインドを選ぶ際は、部屋全体の雰囲気をどのようなものにしたいか?というところから検討しましょう。

特にカーテンは、いろいろな生地で作られていますので、商品自体の色柄や雰囲気に気を取られてしまいがちです。

ただ好きな色や好きな柄で選んでしまうと、カーテンだけが浮いてしまい、落ち着かない空間になってしまうため、注意が必要です。

人が集まるリビングや、長い時間を過ごす空間は、内装材や他の家具との調和を優先的に選ぶと落ち着いた雰囲気にまとまりますよ。

 

2.機能性から選ぶ

 

カーテンやブラインドの基本機能は2つです。

  • 採光を調整する
  • 外からの視線を遮る

 

この他に、紫外線カット、断熱性、遮熱、ウォッシャブル、遮音性などさまざまな能性があります。

例えば、遮光性能の場合、寝室では完全に光を遮るよりも、さわやかに日の出を感じられる程度の遮光性能の方が、気持ちよく目覚められると言われています。

ただし、夜勤の人が使う寝室は、昼間の採光をできるだけカットする必要があります。

ひと口に寝室と言っても、使う人や部屋の使い方によって必要な機能性はさまざまと言えますね。

部屋にいる時間帯や、部屋の使い方、汚れやすさ、部屋の位置から適した機能性を検討しましょう。

 

3.使い勝手を確認する

 

ブラインドや、スクリーン、シェードは、操作方法が複雑であったり、大きな窓に取り付ける際、重みで操作がしにくい場合があります。

操作が難しいと、毎日の開け閉めが億劫になってしまいます。

ショールームに足を運ぶなどして、実際の操作方法や操作感を確認しておくと安心です。

高い位置の窓や、大きな窓など、場合によっては電動操作の方が便利なこともあります。

毎日使うものですから、予算の範囲内で使い勝手についてもよく検討できるといいですね。

 

4.実物の素材を確認する

 

窓まわり商品は、カタログや、小さなカットサンプルで選ばれてしまうことがあります。

イメージと違ってがっかりしてしまうような失敗を防ぐためにも、必ず大判サンプルを取り寄せ、柄の全体像や、手触り、透け感、遮光性能、傷つきやすさ、重さなどについて、実物を見て触って確認しましょう。

特に、カタログだけで決めてしまうと、写真の色合いと実物の色合いが大きく異なる場合が多いので注意が必要です。

 

5.予算を確保する

 

窓まわり商品は、特にこだわらない場合、家づくりの中でも終盤に検討される部分です。

場合によっては、予算が確保できず、こだわりを諦めないといけないこともあります。

インテリアにこだわりたい、どうしても使いたい窓まわり商品があるという場合は、早い段階で設計士にその旨を伝え、予算をコントロールしてもらうと安心です。

予算に限りがある場合、こだわりたい部屋の優先順位を決めておきましょう。

窓の大きさ次第では、オーダーメイドの高価な製品しか対応できないこともあります。

リビングと寝室はオーダーメイドにして、子ども部屋は量販店でも買えるように規格内の窓にするなど、間取り検討の段階から、予算のコントロールを意識しておくことが大切です。

 

窓まわりで使われる商品について、種類や特徴、選び方について解説しました。

思い通りの仕上がりにしたい場合、早い段階で検討し、機能性やインテリアにこだわることが大切です。

家づくりの一環として、それぞれのメリット・デメリットと予算を考慮して、プロに相談しながら決められるいいですね。

 

 

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現在北村住建では、建築家と造る次世代規格住宅ブランド「コノミハウス」を開始しました。

これまでの実績を踏まえ、デザイン住宅や高級住宅のエッセンスをふんだんに取り入れた、拘りの規格住宅となっています。

今回コラムでご紹介した窓まわりのカーテン類も、オプションでカスタマイズできる為、自由にお好みの仕様へ変更する事が可能になっています。

よくある建て売り住宅では満足できない方や、ご予算に限りがあるがデザインにも拘りたい方にピッタリの内容となっていますので、マイホームをご検討のお客様は是非一度ホームページをご覧ください。

 

 

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◆規格住宅ブランド「コノミハウス」ウェブサイトリニューアルのお知らせ

 

 

 

◆ 執筆者プロフィール ◆

satou_san

ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。