◆家づくりのコラム:住宅の空気環境について

 

 

 

 

 

住宅の高気密化や、大気汚染、新型コロナウイルスの流行など、私たちを取り巻く空気環境について考えたり、心配機会が増えましたね。

今回は、住まいを新築する際に、空気環境を少しでもよくするためにできることについてお伝えします。

 

室内の「空気環境」とは?

 

どんな住宅でも、室内にはほこりや微生物、化学物質はじめ、人の生活によって発生する水蒸気や一酸化炭素、二酸化炭素など空気の汚れの原因となるさまざまなものが浮遊しています。

これらの物質は、たとえ微量であっても人体に影響が出るものもあり、それぞれの含有量が増え一定の数値を超えると「空気が汚れた」状態になります。

空気が汚れると、以下のような困った症状の原因となります。

  • シックハウス症候群
  • アトピー
  • ウイルス性疾患
  • 花粉症
  • アレルギー
  • ぜんそく

また、結露やカビなどの原因になり、建物にも悪い影響を与えます。

室内の空気環境を整えることは、「家族」と「家」の健康のためにとても大切なことなのです。

 

 

空気環境をきれいにする方法とは?

 

家づくりの段階で、空気環境をきれいにするためにできることとしては、以下のことが挙げられます。

  • 建材を選ぶ
  • 計画換気をする
  • 給気口のフィルターに気をつかう

順番に詳しく確認しましょう。

 

建材を選ぶ

 

家や家具に使われている建材に使用される接着剤や、塗料などに含まれる「ホルムアルデヒド」等の有害物質、防腐剤から発生する「揮発性有機化合物」は、シックハウス症候群の原因になるとされています。

住宅や家具に使われる内装材は、ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ないF☆☆☆☆(フォースター)相当以上の建材を使うようにしましょう。

もしF☆☆☆☆相当以下のホルムアルデヒドを発散する建材を使用する場合は、面積を制限して安全に配慮します。

 

  • 計画換気をする

室内の汚染物質や湿気を室外に出し、新鮮な空気を取り入れるために、計画的な換気は必要不可欠。

換気設備と給気設備を計画的に設置し、室内の空気を常に循環させ、「2時間に1回は家全体の空気を入れ替える」24時間換気を行います。

24時間換気を行うことで、シックハウス症候群対策や室内の汚染物質の除去だけでなく、エアコンなどの空調を行った際のエネルギーロスを削減することができます。

 

住宅の24時間換気では、「第1種換気」と「第3種換気」が用いられます。

「第1種換気」とは、給気と排気両方に機械(ファン)を使って、強制的に給気・排気を行う方法です。

「第3種換気」とは、給気は給気口を設置して自然に行い、排気を機械(ファン)で強制的に行う方法です。

住まいの構造や冷暖房の方法、予算などに応じて適した換気方法を選べるといいですね。

 

  • 給気口のフィルターに気をつかう

24時間換気を「第3種換気」で行う場合、給気口にはフィルターが設けられます。

24時間換気の給気口は、常に室内に室外の新鮮な空気を取り込んでいます。

給気口に設置されるフィルターは、住まいのマスクのようなもの。

フィルターの性能についても気をつかうといいでしょう。

室外に浮遊しているほこりをカットするだけのものから、高性能なPM2.5や花粉、排気ガスなどの有害物質や汚染物質をカットするフィルターも登場していますので、必要に応じて設置できるといいですね。

住み始めてからは、少なくとも年に1回は給気フィルターを取り替えるようにしましょう。

 

 

空気環境を改善して健やかな生活を目指しましょう!

 

 

 

室内の空気環境を良くするために、家づくりでできることについてお伝えしました。

今回お伝えしたことは、新しい住宅で健康に暮らすためにとても大切なことです。

家を建てる際には、どのような仕様になっているのか必ず確認して十分理解できるといいですね。

◆ 執筆者プロフィール ◆

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ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。

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