◆家づくりのコラム:防水について

 

 

 

住宅における防水工事は、屋上や、傾斜のない陸屋根、ベランダに施されます。

防水工事は、建物に水が入り込まないようにするためにとても大切なもので、住宅を雨漏りから守ってくれる役割があります。

今回は住宅で用いられる防水工事の基本的な種類と特徴についてお伝えします。

 

 

防水工事の基本的な種類と特徴とは?

住宅で用いられる防水工事には、大きく分けて以下の4つの種類があります。

 

  • FRP防水
  • 塩ビシート
  • ウレタン防水
  • アスファルト防水

 

順番に詳しく確認しましょう。

 

FRP防水

FRP防水は塗膜防水の一種で、防水膜はガラス繊維にポリエステル樹脂を含ませたFRP:繊維強化プラスチックスで形成されています。

次のような特徴があります。

  • 耐用年数 10~15年ほど
  • 継ぎ目ができないため水が入り込みにくい
  • 均一な施工がしやすい
  • 様々な下地に適合できる
  • 硬質で傷がつきにくく、優れた耐久性、耐熱性、耐薬性、耐磨耗性がある
  • 部分補修しやすい
  • 軽量なため建物の負担が少ない
  • 塗膜防水ながら硬化が早く施工性に優れる
  • 複雑な形状に対応できる
  • カラーバリエーションが豊富
  • 施工中に独特のにおいが出る
  • 比較的高価
  • 品質を保つため、施工時に外気温や湿度の管理が必要

 

 

北村住建の住宅では、ベランダや浴室などの狭い範囲の防水の場合標準仕様となっています

 

 

塩ビシート防水

シート系防水の一種で、塩化ビニールのシートを敷き詰めて防水する工法です。

次のような特徴があります。

  • 耐用年数 15~20年
  • 工場生産のシートを用いるため品質が安定している
  • 仕上がりは均一になりやすい
  • 優れた耐衝撃性、耐磨耗性、耐久性、耐燃性がある
  • 施工性がよく、施工時間が短い
  • 様々な下地に適合できる
  • 比較的高価
  • 施工時に騒音と振動が発生する
  • 複雑な形状に対応しにくい
  • 経年劣化による色のくすみが目立ちやすい
  • 経年劣化によって結合部分で雨漏りになりやすい
  • 焼却するとダイオキシンが発生する

 

 

北村住建の建物では、屋上などの広い範囲の防水で標準仕様となっています

 

 

ウレタン防水

塗装によって防水層をつくる工法です。

次のような特徴があります。

  • 耐用年数10~15年
  • 様々な下地に適合しやすい
  • 継ぎ目ができないため水が入り込みにくい
  • 補修が簡単
  • 軽量なため建物の負担が少ない
  • 複雑な形状に対応できる
  • 比較的安価
  • 乾燥期間が必要なため工期がかかる
  • 塗膜自体の耐久性が低い
  • 定期的なトップコートの塗り替えなどのメンテナンスが必要

 

 

アスファルト防水

アスファルトによって防水膜を形成する工法です。

次のような特徴があります。

  • 耐用年数10~15年
  • 歴史が長く、防水に関する信頼性が高い
  • 施工性がよく工期が短い
  • 価格帯はウレタン防水の次に安価
  • アスファルトを溶かす際に独特な臭いがするが従来よりは抑えられるようになった
  • 定期的なトップコートの塗り替えなどのメンテナンスが必要

 

 

住宅で用いられる防水工事の基本的な種類と特徴についてお伝えしました。

防水工事は、工法によって耐用年数が異なりますので、適切な時期に塗り替えや張替え、重ね張りなどを行う必要があります。

また、傷や経年劣化に対しては適切なメンテナンスを行うことでより長く美観と防水性を保つことができますので、住宅に施された防水の性能や耐用年数を理解しておくことが大切です。

 

住宅の形状や部位に応じて適した防水を行って、住まいを雨漏りから守りましょう。

◆ 執筆者プロフィール ◆

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ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。

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