◆家づくりのコラム:断熱工法の種類について

 

住まいの環境を快適にし、省エネ性能を向上させるために重要なのが断熱工法です。

住まいの低炭素化や省エネ性能についての感心が高まる中で、家づくりの前にその工法についての知識は深めておきたいですね。

一般的に、断熱の工法については、コストや施工性、断熱材の種類によって決められます。

今回は、住宅に使われる断熱工法の種類と特徴について確認しましょう。

 

 

 

断熱工法の種類について

 

一般的に住宅に用いられる断熱工法は、充填断熱工法、外断熱工法です。

工法の特徴については後ほど解説しますが、一般的に、木造住宅は充填断熱工法と外断熱工法、鉄骨構造は外断熱工法、鉄筋コンクリート工法は外断熱工法が採用されます。

(鉄筋コンクリート工法については、構造体の内側に断熱材を張る工法も採用されます。)

それぞれの特徴について確認しましょう。

 

充填断熱工法とは?

主に木造住宅に用いられる充填断熱工法は、柱や梁などの構造材の間に、断熱材を充填する工法です。

構造材の間に断熱材を充填するため、断熱のためのスペースを確保する必要がなく、施工性も良いため、外張り断熱工法よりもコストがかかりません。

木造住宅では、構造材自体が断熱の役割を果たすため、効率が良く無駄のない断熱方法になります。

 

 

断熱性能は勿論、コストパフォーマンスにも優れた工法です♪

 

外断熱工法とは?

外断熱工法とは、構造体の外側を断熱材で包み込む(断熱材を張る)工法です。

施工がしやすく、結露の発生がしにくいため、木材が腐朽しにくくなります。

また、住まいの気密性を高めることができるため、全館空調などとの相性が良い工法でもあります。

外張り断熱の機能性を長く維持するためには、支持材に掛かる断熱の荷重や、地震の際の断熱材の変形と復旧についても考慮する必要があります。

鉄骨造の場合、構造体である鉄骨が非常に熱を伝えやすい性質のため、一般的に構造体を外から覆う外断熱工法のみが採用されます。

また、鉄筋コンクリート構造の場合は、コンクリートの性質により、外断熱工法が最も適しているとされています。

コンクリートは、外気に触れ、熱を蓄えるとなかなか冷めず、逆に冷えると暖まりくい性質があるためです。

そのため、最初から外気に触れないようにすることが最善の断熱工法と言えます。

 

構造体を全体的にくるみ、外気を遮断します!

 

2つの工法を合わせた断熱工法

工法によって断熱工法が異なることをお伝えしましたが、それぞれの断熱工法を合わせた断熱工法もあります。

壁は充填断熱工法、基礎や屋根は外断熱工法というように、住宅の場所によって断熱の方法を使い分ける場合や、充填断熱工法をした上で外断熱工法をすることで、断熱性をより高めることができます。

また、窓や扉、外装材に断熱性能を向上させる材料を用いることも効果的です。

 

 

断熱は、住宅の省エネ性能や快適性に大きく影響します。

かけられるコストや、住まいの工法、導入する設備などとの相性も考慮して、適した断熱工法を採用できるといいですね。

 

 

東京でZEH住宅をお考えのお客様は北村住建へ

 

 

◆ 執筆者プロフィール ◆

satou_san

ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。