◆家づくりのコラム:カウンターについて

近年の住宅では、リビングやダイニングに向かってキッチンを配置する対面キッチンが人気を集めています。

対面キッチンの場合、キッチンとリビング・ダイニングを腰壁で間仕切り、天板にカウンターを設置することが多いです。

住宅でカウンターを設置する代表例がこの対面キッチンに伴うものなのですが、その他にもニッチや、トイレ、ワークスペースやちょっとした空間にカウンターを設置することもあります。

カウンターは適した場所に設置することで便利に暮らしを支えてくれますので、家作りの際には積極的に取り入れたいですね。

今回は住宅のカウンターに使われる材質とその特徴についてお伝えします。

 

 

 

住宅に使用されるカウンターの種類

 

・木製カウンター

住宅で使われる木製カウンターは、無垢材・集成材・積層合板が一般的です。

木製カウンターは温かみがあり、どんなインテリアにもなじみやすく、価格帯も幅広く用意されていることから、住宅で使われるカウンターの素材として人気です。

ただし、基材が木ということで、耐水性には注意が必要です。

特に無垢材の場合はパイン材やひのき、ウォルナット材などの比較的水に強い樹種を選ぶことや、耐水塗膜を施されたカウンター材を選定しましょう。

水廻りのカウンター材として木製カウンターを用いる場合は、カウンター用に予め加工された集成材がおすすめではありますが、無垢材は使い込むうちに色味の変化を楽しめ、高級感があります。

 

 

木製カウンターの美観を長く保つためには、日々のお手入れと塗装等の定期的なメンテナンスが必要ですので、木材の特性を理解した上で選定したいですね。

 

・人工大理石カウンター

人工大理石は主成分や製法によって様々なものがありますが、住宅に使われる人工大理石カウンターは、樹脂系の人工大理石が美観、耐久性、共に優れ、色柄も豊富なため主流になっています。

代表的な商品はアクリル系のデュポン社製品のカウンター「コーリアン」ですが、国内メーカーによる商品も豊富になったことから、価格帯も消費者に優しい設定が実現しています。

石目調のものはもちろん、樹脂の加工性を活かした柔らかい色味のものや、ガラスのような透明感のあるものなど人工大理石ならではの色柄の豊富さも人気の理由のひとつです。

 

お手入れもしやすく清潔感のある人工大理石はキッチンカウンターの定番です♪

 

・天然石材カウンター

重厚感のある天然石で作られたカウンターは、根強い人気があります。

耐水性、耐熱性、美観に優れた御影石や大理石が主に用いられますが、重量があり、加工が難しいことなど、その扱いの難しさから比較的高級な選択肢となっています。

ただし、耐汚染性や、耐薬品性に欠けるため、日々の清掃に気を使うことや、定期的なメンテナンスは必要不可欠です。

それらの弱い部分をカバーするためのコーティング技術も発達しているため、日々のメンテナンスに気を使えないけれど、天然石カウンターを採用したい場合はコーティングを施すこともおすすめです。

 

・メラミンカウンター

様々な柄を印刷されたメラミン化粧板を、積層合板等に貼り合わせてカウンター材として生成したものです。

メラミン化粧板は耐水性、耐磨耗性、耐熱性に優れているため、カウンター材に適しています。

代表的な商品はアイカ社のポストフォームカウンター等です。

色柄のバリエーションがとにかく豊富で、加工性も良く、カウンター材の寸法を細かく指定することもできます。

 

・タイル仕上げカウンター

耐水ベニヤ等の下地材に、タイルを貼って仕上げたカウンター材です。

タイルの持つ耐久性、耐熱性、耐汚染性に優れ、高級感があり、タイルの貼り方によってオリジナリティのあるカウンターにすることができます。

ただし、目地の汚れや目地割れが入りやすいため、日常的に清掃を行う必要があります。

 

・ステンレス製カウンター

ステンレスの薄板をカウンター形状に加工したもので、耐水性、耐熱性、耐汚染性、清掃性に優れ、住宅のカウンター材として選定した場合、とても個性的で存在感のあるものになります。

ステンレスの表面の仕上げはヘアラインが主流です。

水廻りには大変適した素材ですが、冷たさがあるので、肌の触れる部分のカウンターとしては特徴を理解した上で採用する必要があります。

 

スタイリッシュな質感が人気のステンレスカウンター

 

 

様々な作業が行われるカウンターは耐久性はもちろんですが、清掃性が良いことや、キッチン周辺に用いる場合には耐水性や耐熱性にも考慮が必要です。

オーダーメイドとなることが多いカウンターですが、できるだけ現物サンプルで質感を確認し、インテリアコーディネートも考慮した上で選定できるといいですね。

 

 

 

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◆ 執筆者プロフィール ◆

satou_san

ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。