北村:ウチが取引をしている材木屋さんがあるんですけど、その材木屋さんのよそのお客さんというか、よその工務店さんの現場で、たたく大工さんがいないというか・・・。
要は大工技術の求められる現場だったもので、「誰かいい大工さんを紹介してくれないか?」という風に材木屋さんが言われて、僕達が紹介されたわけなんです。
で、北村住建から岩城と神谷君が、稲沢さんの設計された現場に一大工として乗り込んだわけなんです。
そこで、「設計士さん」と「大工」っていうことで、仕事をさせてもらったんですけれど、まぁ当然こういった感じの現場の好きな設計士さんなんで、職人さんとのコミュニケーションもすぐできてしまう。
で、僕達も仲良く面倒を見て頂いて、それがきっかけでお付き合いが始まったというわけなんです。
それで名刺交換をさせて頂いて、まぁ工務店だと身分がばれたと(笑)
一同:(笑)
北村:普通の現場ですと、設計士さんと一大工が口をきくってあまり無いんですよ。
監督さんが必ず間にいますので。
設計士さんの指示を監督さんが受けてそこから僕らのほうへ、僕らはあくまで監督さんに言われた通りに家を造っていく。
それが本当の筋道なんですけど、まぁ、、どういうわけか監督さんがなく、直接のお話をしていくようになって。
もっともそれが一番現場は進むのが早いんですよね。
間にワンクッション入ることで、建築士さんの意図がダイレクトに伝わってこないんでね、どうしたいのかっていうのが。
造るのは大工ですから、「どうしたいのか?」が分かると話も早いっていうところから、非常にスムーズに現場が進んだ・・・のでしょうね?岩城君と神谷君が。
岩城:色々ありましたけどね!(笑)
稲沢さん:確かに大変な現場ではあったんですけどね。(笑)
その大変な現場の棟梁として岩城さんと出会ったんですけど、岩城さんと「ここのとこあーだねこーだね」って言っていると、ちょっと言っただけで丸々その周囲のことまで理解してくれて、意図がすごく伝わり易かったんですよ!
そういうのがあって、「あぁこの大工さん出来る人だなぁ」って思って、僕としてはすごく信頼を置いてたんです!
で、まぁその人の「下」って言い方をしたら失礼なんですけれど、神谷さんもすごく一生懸命仕事をやられていたのとかを見てて、「機会があったらこの人達と別の現場でも一緒にやりたいなぁ」と思ったんです。
それでその後に「杉並幼稚園」の話があった時は、そこの元請けの工務店には頼まないで、北村住建さんにお願いした、っていうのが今に至る経緯ですね。