◆家づくりのコラム:左官について

左官工事とは、建物の仕上げ工事のひとつです。

近年の家作りでは施工がしやすく、比較的コストもかからないサイディングやクロス等の乾式工法と呼ばれる仕上げが主流になってきています。

湿式工法の左官工事は施工に時間もコストもかかりますが、重厚感や独特の存在感に根強い人気があり、調湿度効果や自然素材を使用することから注目を集めている仕上げでもあります。

今回は、そんな左官工事の特徴と、代表的な仕上げの種類についてお伝えします。

 

 

左官工事の特徴

左官工事とは、土やモルタル、プラスター、しっくい、繊維質等の材料をローラーやこて等を使って、内装や外装の床や壁、天井、基礎の表面などを塗り仕上げる工事です。

左官工事の仕上げは、材料や仕上げに使う道具によって様々な種類があり、塗り重ねる回数を変えることで、色合いを微妙に変えることも可能です。

また、調湿性、保温性、防火性などの効果も期待できます。

人の目につく仕上げだけではなく、基礎天端や基礎表面のモルタル均しや、RC造などのサッシ回りのモルタル詰め、タイル工事の下地づくりも左官工事に分類されます。

いずれにしても左官工事には高い専門性と技術力が必要で、日本の伝統的な工法のひとつとしても挙げられる工法です。

 

左官仕上げの種類

日々職人によって様々な質感を持つ左官の仕上げが開発されていますが、代表的な左官仕上の種類をお伝えします。

 

 

  • 刷毛引き仕上げ

仕上げ用に塗りつけたモルタルの表面が柔らかいうちに刷毛を当てて水平に真っ直ぐ線を引き、刷毛の跡をつける仕上げ方法です。

刷毛にも様々な種類があるため、使う道具によって仕上がりパターンを変えることもできます。

 

  • 金鏝押さえ

木鏝で均一にしたモルタルの表面を、金鏝で強く押さえる仕上げ方法です。

モルタルの表面が滑らかに仕上がります。

 

  • 鏝波仕上げ 

鏝で仕上げを塗った跡を、ランダムに自然な形で残す仕上げ方法です。

鏝を押さえる強さや、当て方によって様々な表情を楽しむことができます。

 

  • 扇仕上げ 

鏝で扇形を描くように仕上げる方法です。

魚のうろこのような規則正しく連続した仕上がりや、ランダムに扇形を配置した仕上がりなどお好みによってテクスチャーを変えることができます。

 

  • 掻き落とし

仕上げ材が堅くなった頃合いに、鏝や金くしやブラシなどで引っ掻くようにして、表面をムラなく掻き落とす仕上げ方法です。

自然な風合いと、落ち着いた質感が人気の工法です。

 

  • スタッコ

仕上げ材を鏝で塗りつけた後、専用器具や木鏝で引き起こし、表面が硬化した頃合いに凸部を鏝で押さえて、軽く潰す仕上げ方法です。

大柄でダイナミックながらも落ち着いた風合いのあるテクスチャーです。

 

  • 磨き仕上げ

特に漆喰に使われる方法で、何度も塗り重ねを行い、鏝や手擦りなどの方法で丹念に表面を磨き上げる仕上げです。

手間と技術力、日数を要することから最高級の左官仕上げとも言われています。

 

独特の風合いを持つ漆喰壁は防水性能にも優れています!

 

 

  • ローラー仕上げ

ローラーを使って平面に材料を塗りつける方法です。

ローラーの当て方や、その種類によって様々な表情を作ることができます。

スポンジローラーを用いたスチップル仕上げが最も一般的な仕上げ方法で、塗装の表面に細かい凹凸模様ができるシンプルな質感の仕上げになります。

 

  • 吹付け仕上

吹付け機によっては塗材を粒状や霧状にして仕上げる方法です。

仕上げの材料や、使用する吹付け器具によって質感を変えることができます。

周辺に飛び散りが発生しますので、丁寧な養生が必要になります。

砂壁状模様(じゅらく)や、ゆず肌状、リシン、吹き付けタイルなどのテクスチャーが人気で、比較的安価ながらも高級感のある仕上がりになります。

 

左官工事は、乾式工法に比べて手間のかかる工事にはなりますが、独特の存在感や高級感は比較にならないものがあります。

家作りに左官仕上げを取り入れる際は、予算とお好みの合った左官工事を取り入れられるといいですね。

 

 

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◆ 執筆者プロフィール ◆

satou_san

ー 佐藤結伽 ー
2級建築士。
2人娘の育児にも奮闘中。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。