◆家づくりのコラム:巾木について
新年あけましておめでとうございます。
今年も皆さまの希望を叶える工務店として、皆さまのお役に立てるような情報を発信して行きたいと思っております。
本年も北村住建を何卒よろしくお願い致します。
というわけで、皆さまの家づくりの参考になるような「家づくりのコラム」を今年から新装してお届け致します!
まず第一回目にお届けするのは「巾木について」です。
最近マイホームについてのご相談をお受けしているお客様からこんなご要望がありました。
「巾木を付けたくないんです…」
巾木とは壁の一番下に沿って付いている細長い部材のことです。
壁より出っ張っているものや目立たないものなど、一度は見たことがあるのではないでしょうか?
確かに見た目はない方がすっきりと見える様な気がしますが…
簡単になくしてしまって良いものなのでしょうか?
巾木の役割
巾木とは壁と床を隔てる部分についた細長い部材の事を言います。
一見のなんの為についているか分かりにくいこの巾木ですが、実はちゃんとした役目があって付いているのです。
巾木がついている壁の一番下にあたる部分ですが、生活している上で意外とぶつかる確率の高い場所だったりします。
どんな時にぶつかるかと言うと、やはり掃除機をかけるときが最もぶつかります。
それでは巾木のない状態で掃除機などが当たるとどうなるかでしょうか?
一般的には壁には壁紙が貼ってあると思いますので、この壁紙に直接にぶつかる訳です。
壁紙ですが、硬いものが当たると黒くなっていきます。
その為、掃除機などが当たることにより、どんどん壁の下部が黒く汚れていきます。
しかも紙ですので擦り切れたり、めくれたりする確率も高くなるでしょう。
巾木はその様な事から壁を守ってくれる大切な役割を持っています。
他にも施工上での役割もありますが、生活する上ではこの部分が一番影響があるのではないでしょうか。
巾木の種類
意外と重要な役割を持つ巾木ですが、現在様々な巾木があり、場所や用途によって使い分けられています。
・ ソフト巾木
塩化ビニル素材で出来ているので水に強く柔らかいのが特徴。
施工もしやすくデザインも各メーカーから多数出ているので色々なところで使われています。
・ 木巾木
木製で出来ている為、厚みもあり存在感が強いのが特徴。
本物の木を使用している為、曲げる事など出来ないのでソフト巾木よりも施工の手間はかかります。
・ アルミ巾木
デザイン的に目立たなくさせる為に使われることが多いのがこのアルミ巾木。
アルミのアングルを床とボードの間に入れてボードを浮かす「入り巾木」や、通常よりも細くして目立たなくさせるなど、デザイン要素に用いられる事が多いです。
・ ステンレス巾木
ステンレスの特性から腐食性などに強いのが特徴。
工場などに使われることが多く、あまり住宅には使われないようです。
主に以上の様な種類があげられますが、他にも石やタイルなどもあります。
デザイン面から見た巾木
はじめに触れましたが、見た目から巾木をなくしたいと言うお客様からのご要望がありました。
しかし巾木の役割を考えるとなくすことによってのデメリットが大きいので、一概にお勧めできない事が分かります。
そこで見た目と役割を考えて施工した巾木の施工例をご紹介致します。
こちらの施工例ですが、一見巾木が付いているのか分かりません。
しかし近づいてみると薄っすらと巾木の線が見えるのが分かります。
通常巾木は壁に貼り付ける為、少し壁から出っ張っているのですが、この施工方法は壁の厚みより外側へ出さないように工夫して施工されています。
その事により極力巾木を目立たせず、尚且つ掃除機などから壁を守る役目も果たすことが出来るようにしているのです。
塗り壁なので巾木にも同じ色のペンキを塗って統一感を出しています。
次は木製巾木での施工例です。
こちらの部屋は全面に木が使用されている為、巾木部分もかなり調和しているように見えます。
フローリングと同系の木を巾木に使用する事により床と同化しているようにも見え、部屋全体が広く見える効果もあります。
近づいて見るとしっかり付いているのが分かります。
役割はちゃんと果たしてくれそうですね♪
そして最後にアルミ巾木での施工例です。
こちらは今まで見た部屋の印象と少し違うのがお分かりになるでしょうか?
よく見ると部屋全体の下部が少しだけ浮いているように見えます。
これが先にご紹介した「入り巾木」です。
アルミのアングルを床とボードの間に入れて浮かして施工しています。
扉の下部の隙間と同じような高さなので統一感があり、部屋全体がスッキリとした印象になりました。
さていかがでしたでしょうか?
巾木の施工方法によって随分部屋の印象が変わることがお分かりいただけたと思います。
そして意外と知られていない重要な役割もありましたね。
巾木を選ぶときはデザイン面だけではなく、機能面も考えて選択した方が生活しやすいお部屋になると思いますよ♪
是非参考にしてくださいね!
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